文 ・ 山本久博
絵 ・ 斎藤のりよし

冬の星座の中で、とてもおだやかな光をはなち、

愛されているものの中に、

「おうし座」があります。

その「おうし座」の星たちが、

とても大切にしている子供がいます。

名前はプレアデス、小さな星の坊やです。

「おうし座」のやさしいパパが、プレアデス坊やのために

小さな乗りものを作ってくれました。

小さなピアノの宇宙船、小さな星のセレナーデ。

「さあ、プレアデス、これに乗って銀河のかなたまで、

やさしいメロディーでつつんでおやり。」

そんなねがいを、こめてつくりあげたのです。

ピアノの好きなプレアデスはおおよろこび。

さっそくピアノの宇宙船に乗り込みます。

「さあ、出発だ! 3 ・ 2 ・ 1 ・ 0 ファイヤー!!」

まず手はじめに

「おひつじ座」のおにいさんたちのところへ行きました。

小さなピアニストのほうもんに、

だいかんげいの「おひつじ座」のおにいさんが、

自分の首にまいていた、大きな毛糸のマフラーを、

プレアデスにプレゼント。

小さなプレアデスの首に3回まいてもまだあまります。

「おひつじ座」のおにいさんたちに見送られて、

今度は、アンドロメダに出発です。

次へつづく・・・

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