mode studio Qが創業当時から日本人の毛質に合ったパーム技術の開発にこだわっている事はこれまでのWebページでもお伝えしていますが、ここでは世界特許を取得したヴェールパームについて少し紹介をさせて頂きます。
発端は1972年、米国LosAngelesに山本が美容留学した時に遡ります。
ほとんどがストレートヘアの日本人と違い、欧米人はくせ毛の方が多い為、パーマネント客の比率が極端に少なかった。
逆に日本のパーマ液メーカーの出荷量は世界でも最大規模である事と、それに伴い薬液の開発水準が欧米のものよりも使い易い事が分かった。
帰国後、世界に通用する美容師を目指して修行を重ねる中で、どうせなら世界最先端の仕事を極める事にやりがいを見出した山本は、日本人の毛質に合ったパーマネントウェーブを追求した末に完成したのがこのヴェールパームだった。
秋田市にmode studio Qを創業して数年経った頃、二枚の波板で挟んで薬液処理を行なう新しいパーム技術を発表したところ、美容専門誌編集長の目にとまり、誌上で発表する事になった。
試作の波板は秋田市の看板屋さんに特別頼んで作ってもらっていたが、誌上で公開するならば特許の申請をしなければならない事を知らされた。何故ならば、もしこの技術が他の誰かの特許を侵害していた場合それを製作した会社が罪に問われるからだ。
早速秋田市の藤盛特許事務所の門をくぐった・・・
弁理士の藤盛先生はとても優秀な方で、このシステムは器具だけでなく、技術の考え方が特許に値するという事で、すぐに海外の特許も申請する事になった。
幸い申請を出した全ての国の特許が認められ、全部で14カ国の特許証を手にする事となった・・・
以下は各国の特許証ですが、なんとなくUSAの証書が権威がありそうに感じるのはひいき目だろうか・・・苦笑
30年程前、アメリカでヴェールパームのデモを行なった時のレポートはこちらでご覧頂けます。
幸いメロス化学がこの技術を高く評価して専属契約を結んでくれたお陰で、全国の美容室にヴェールパームが広まり、ソバージュヘアの普及に一役買った。以来日本でもナチュラルドライのパームドヘアが普及し多くのお洒落な方達の生活習慣を変えたと自負しているのです・・・
その後、ヨーロッパの世界最大規模の化粧品メーカーからこの特許へのオファーがあったものの、これを断って日本生まれの技術である事のプライドを守った事は誰も知らないエピソードです。もはや時効ですネ・・・苦笑
当時、欧米に追いつけ追い越せ・・と必死になっていた日本の美容界でしたが、欧米でも通用する技術を持てばこそ対等に仕事が出来るという事を実践し苦労していたmode studio Qの創業当時のレポートです。