美容師ONLY
<痛快美容師日記>
コラム No.75
2011年11月13日・記
時は今から10年前、2001年2月18日にモスクワの美容室で仕事をした時の事・・・ なぜこの時にモスクワにいたのか・・という所から触れる事にします。 その頃、私は21世紀最初の冒険旅行としてソーラーカーJonasunでユーラシア大陸を横断する事に決め、その実現の為に準備をしていました。この辺りの詳細はWebページRussian Journeyをご覧下さい。 下の写真は私を迎えてくれた友人のポポロフさん。 夏にロシアを走る許可を取る為に真冬のモスクワを訪れた私の願いはなかなか聞き入れてもらえず、半ば諦めていた時の事・・・。ナンバーの無いソーラーカーでロシアの主要幹線道路を走ろうとするのだから、簡単にOKが出る筈がないのは百も承知だったのだが・・・。 諦めて帰る前に美容師としてモスクワのサロン見学を思い立ったのは極自然の成り行き・・。 友人のジャーナリストであるポポロフさんが知り合いの美容室を紹介してくれたところからドラマが始まった。日本の美容師のカット技術を見たいとの希望があり、急遽ヘアカットのセミナー開講と相成ったのだ・・・。(当時のページでも紹介されましたが・・・) 次に、それを聞きつけたTV局がこれ又面白いという事で夕方のニュースで放映された・・・ ここまででも充分大変な騒ぎなのだが、話はこれで終わらなかった・・・ 美人キャスターがインタビューをしているうちに、自分もカットして貰いたい・・とのリクエスト。 もちろんお易い御用・・・。と今度はTVカメラの前でカットをしながらインタビューが始まったのであります。 「なんでモスクワでカットセミナーをしているのですか?」 「今年の夏にソーラーカーでロシアを横断する計画を進めていて、今回はその準備で来ました」 「それは素晴らしいですね」 「その計画は実現出来そうですか?」 「技術的には問題ありませんが、ロシア政府の許可が貰えなくて苦労しています」 「そうですか・・、ぜひ大臣がこのニュースを見ていてくれると良いですね・・・」 翌朝の事、日本で言う所の国土交通大臣らしき方から「昨日のニュースを見ていて許可証を発行するからすぐに来なさい・・・」となったのでした。 この時に頂いた大臣のサイン入りの許可証が、その夏ロシア国内を走った際に全ての都市でパトカー先導の優先走行を可能にし、まるで国賓待遇のような扱いを受けた事は私の美容師の人生でもとてもラッキーなエピソードです。 美容師やっていて良かったね・・・美容師万歳!!
|