No.23

2001/04/30

月刊美容界

5月号の「美容界」にJonasunの活動が取り上げられた。

 
以下はこの時の原稿である・・・

「月刊美容界」
タイトル「業界人 MY FEVORITE」

2001年2月に私は厳寒のモスクワを訪れた。
6月に計画しているRussian Journey の許可を取る為だ・・・。

ソーラーカーでユーラシア大陸を横断しようと言う途方もない計画で、実現すれば世界で初めての快挙であると共に、太陽のエネルギーだけで10000km以上の旅をする最初の旅人となるのだ。

しかし、ソビエトからロシアに体制が変わったとは云え、個人が費用を掛けないで冒険旅行をするという計画に、ロシア政府は簡単には許可を与えなかった。

半ば諦めかけて、私はモスクワの美容室を見学することにした。

ところが、そこのマネージャーが私のプロフィールを見て、是非デモ講習をやって欲しいと言出したことで、急遽モスクワでカット講習を繰り広げることになったのだ。

珍しい事と感じたのか、モスクワのテレビ局が取材に駆けつけた。
大騒ぎになったことは云うまでもない・・・。


この騒ぎが功を奏した・・・
ロシア政府の偉い方がこの模様をNEWSで見たらしく、是非私に会って話しを聞きたいとの連絡があったのだ。

私がモスクワを発つその日、我々はRussian Journey の計画書を持ってその方のオフィスを訪ねた。

話しは急転直下、計画にとても好感を持ってくれただけでなく、政府として全面的に協力を申し出てくれたのだ。

それにしても「芸は身を助ける」とは良く言ったものだ。

「ソーラーカーとの出会い」

そもそも、美容師である私が何故ソーラーカーなどという特殊な世界に手を染めることになったのか?

不思議に思う方が多いと思う。

もちろん一番の魅力は「楽しいからに他ならない」
しかし、楽しいだけならば他にもたくさんあるのだが、ソーラーカーの世界には未来があると感じている。


世界中の人間が何も考えないで好きなだけ化石燃料を燃やし続けたら・・・

経済効果だけを考えて、処理の出来ない放射性廃棄物を作り続けたら・・・

極端な言い方をすれば、バック to ザ・フューチャー・・・・ 

子孫の目から見て21世紀の人類がやっておかなければならないことを実行するだけの事なのだ・・・

かといって、自分が天才エンジニアになって大発明をすることは無理・・・だ。

しかし人類の未来に貢献する天才エンジニアを育てるきっかけ作りや、エネルギーや環境についての啓蒙運動くらいなら何とかなりそうだ・・・。

そんなことを考えていた時にテレビで見たオーストラリア大陸縦断のソーラーカーレースが私を虜にしたのであった。

私の作ったJonasun号は1999年のオーストラリア大陸縦断レースのプライベートのクラスで第二位となった。

自慢話でとても恐縮なのだが、あえて私は自慢することにしている。

何故ならば、世界中の美容師にこの事を知ってもらいたいたいからだ。

何気なく使っているハンドドライヤーと同じ出力でJonasunは70km/hのスピードで走り続けるのだ。

そしてその時のエネルギーは太陽がタダで提供してくれるという事実を・・・。

つづく

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