中和です・・・

No.22

2001/04/15

照明について

今回は雰囲気を変えて、闇で迫ってみよう・・・

なんで暗くしたかって言うと、照明について書いてみようと思ったからだ。

人間工学的に証明された最適な照度というのがあって、確か美容室の開設の検査の時には明るさも検査対象になっていたはずだ。

しかし許可以前に、技術者が仕事がしやすい事と、お客様が一番綺麗に見える事。

これが美容室の照明の大切な点だと思う。

そこで今回は、この二つの点を中心にした私の経験談だ。

まず、美容の仕事のしやすい照明について・・・

ズバリ私は肩越しの照明に一番注意を払っている。

私達の仕事の大半はお客様の後ろに立っている。

この位置関係だと斜め後方からの光が頼りになるからだ。

しかも一灯ではなく複数で・・、もしくは大面積の光源が理想だ。理由は簡単で、手元に影を作りたくないからだ。

正確なカットをしなければならない状況で、掌の中を適度な明るさに保つ事は技術者の疲労を軽減する。

次に前方からの照明についても私は大きな間接照明にこだわっている。

お客様と鏡越しに向き合った時に、直接光が目に飛び込むのは避けたいし、前方からの柔らかい光はお客様の顔を綺麗に引き立たせてくれる。

ただし・・・、ここで注意したいのは明るすぎるものはNGだ。

どんなに念入りにお化粧しても明るすぎる照明はごまかしがきかない・・・。失礼!、ごまかしではなくってありのままが出てしまう・・・・ウーム、一緒か!?

とにかく前方からの照明は注意して・・・ということだ。

さらに私の得意技としているのは、ポートレート撮影と同じ要領で、効果的な影を作るための味付けをすることだ。

これは新しいサロンを作るときに行う最後の仕上げともいえる照明のチューニングだ。


お客様が鏡の前に座った時に、いちばん綺麗に見える影を作る作業なのだ。

この作業だけはその空間が出来てからでなければ分からないから楽しい。

そしてこれらは、舞台やスタジオのライティングと同様で注意深く煮詰めて行く作業なのだ。

最後に、光の色の温度がある。

もちろん好みが優先するのだが、私は蛍光灯の蒼い光よりはタングステンの赤い光が好きだ。

写真に撮った時にその違いがはっきり分かる。

そして最後に、どんな立派な照明よりも大切なのがスタッフの明るさ・・・・かな (笑)


つづく

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